視覚障害者の歩行支援及び歩行訓練を行うための施設・機器が現在では 不足している。このことが、視覚障害者間の歩行能力の格差を生み、外出を 阻む原因となっている。
本研究では、画像処理を用いて画像内の道路の白線を抽出し、幾何学的手法によ り 歩行者と白線との位置関係を算出することによって、視覚障害者の歩行支援 及び歩行訓練を行うためのシステムを提案する。デジタルカメラから取り込んだ白線 の 映った画像に対し、エッジ抽出、動的閾値による2値化処理を行った後、ハフ変換に よる 直線成分抽出により、画像内の白線のエッジを抽出する。その後、 イメージ座標系からワールド座標系への変換を行い、白線の実空間上での角度・ 距離を算出することで、視覚障害者の進路の補正を行う。
また、本システムを実環境で用いて、その有効性を検証する。