現在、レーズンの不良品選別は全て人手によって行われている。レーズンの不良品の 多くは茎がついたままのレーズンであり、本研究では効率向上のために茎つきレーズ ンの検出を機械化させるための画像処理手法を提案する。
茎を位置によらずに検出するために、複数方向からレーズンをカメラで捉える。茎付 きレーズンは大まかに分けると茎が飛び出ているもの(図1)、茎が果肉にほぼ密着 しているもの(図2)のような2つのタイプに分けられるため、得られた画像を2つの 方法によって処理する。茎が飛び出しているものの検出にはレーズンの輪郭を追跡し て(図3)曲率を求め、その最大最小値によって判断する方法を用いた。また、茎が ほぼ密着しているものの検出には、画像内のエッジを検出し(図4)エッジ周辺の色 情報により判断する方法を用いた。
また、実際のサンプルに対してこの手法を適用し、本システムの有効性を検証する。
図1 茎が飛び出ているレーズン |
図2 茎が果肉にほぼ密着しているレーズン |
図3 二値化後の輪郭追跡 |
図4 エッジが強い部分の抽出 |